2019年06月03日

権利の変動 1−46 #司法試験 入門 択一式 #民法 オリジナル問題

次の記述のうち、間違っているものはどれか。

1、条件付き法律行為において、条件が成就した場合、その効果は、条件成就の時から生じるが、当事者の意思によって遡及させることができる。

2、条件付き法律行為の当事者の一方が、条件付き権利を侵害した場合、その相手方は、不法行為に基づく損害賠償を請求することができる。

3、条件の成就により、不利益を受ける当事者が、故意にその条件の成就を妨げた場合は、相手方はその条件が成就したものとみなすことができるが、条件の成就により利益を受ける当事者が不正に条件を成就させた場合は、相手方はその条件が成就していないものとみなすことはできない。

4、不法行為をしないことを条件とする法律行為は無効であるが、不能の解除条件を付けた法律行為は無効である。

5、債務者の意思だけにかかる停止条件付法律行為は有効であるが、債権者の意思だけにかかる停止条件付法律行為は、無効である。



胡桃「これも条文レベルの問題だわね」
建太郎「おう。簡単だな」


胡桃「まず、1はどうかしら?」
建太郎「正しいな。次の条文の通りだ」

民法
(条件が成就した場合の効果)
第百二十七条 停止条件付法律行為は、停止条件が成就した時からその効力を生ずる。
2 解除条件付法律行為は、解除条件が成就した時からその効力を失う。
3 当事者が条件が成就した場合の効果をその成就した時以前にさかのぼらせる意思を表示したときは、その意思に従う。

胡桃「停止条件でも解除条件でも、条件が成就した時が基準になることを押さえてね」
建太郎「OK」
胡桃「2はどうかしら?」
建太郎「うーん。これも正しいのか?」
胡桃「正しいわ。まず条文から」

民法
(条件の成否未定の間における相手方の利益の侵害の禁止)
第百二十八条 条件付法律行為の各当事者は、条件の成否が未定である間は、条件が成就した場合にその法律行為から生ずべき相手方の利益を害することができない。

胡桃「民法にこのように定められているということは、その利益を害した場合は、709条の不法行為に基づいて損害賠償請求できると考えるのよ」
建太郎「なるほど、そう考えていいんだね」
胡桃「3はどうかしら?」
建太郎「前半は正しいよな。でも後半は間違いだ」
胡桃「そうね。後半部分は改正前は判例によっていたけど、改正によって、新しく条文が追加されているわ」

民法
(条件の成就の妨害等)
第百三十条 条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。
2 条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができる。

建太郎「OK」
胡桃「4はどうかしら?」
建太郎「前半は正しいな。次の条文の通り」

民法
(不法条件)
第百三十二条 不法な条件を付した法律行為は、無効とする。不法な行為をしないことを条件とするものも、同様とする。

建太郎「それに対して後半は、間違いだ」

民法
(不能条件)
第百三十三条 不能の停止条件を付した法律行為は、無効とする。
2 不能の解除条件を付した法律行為は、無条件とする。

胡桃「そうね。次、5はどうかしら?」
建太郎「随意条件というやつだな」

民法
(随意条件)
第百三十四条 停止条件付法律行為は、その条件が単に債務者の意思のみに係るときは、無効とする。

建太郎「単に債務者の意思のみに係るときは、無効とする。とあるから前半は間違いだ」
胡桃「後半はどうかしら?」
建太郎「債権者の意思だけにかかる停止条件付法律行為については特に規定はないよな。ということは有効と考えていいと」
胡桃「そうね。古い判例も、有効としているのよ。ということで答えは?」
建太郎「間違いは、3と5だな」



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posted by 判例六法ラノベ化プロジェクトチーム at 21:15| 司法試験入門問題