2019年03月01日

権利の主体 1−7 #司法試験 入門 択一式 #民法 オリジナル問題


次の会話文は、胡桃が建太郎に対して口述試験の模擬試験を実施した際の応答である。間違っているものはどれか。

質疑応答1
胡桃「団体甲の代表者乙が不動産を一億円で購入する契約を丙との間で締結した場合に、甲が社団法人であれば、不動産は、甲自体に帰属し、登記も甲名義で為されるわ。では、甲が組合の場合はどうかしら」
建太郎「組合の場合、甲は、権利主体たり得ないから、当該不動産は、総組合員の共有に属するな。ただ、これは持分の処分や分割を否定される合有と解されている。そして、登記も甲名義ですることはできなくて、組合員全員の名義か乙名義で為されることになる」

質疑応答2
胡桃「では、甲が権利能力なき社団の場合はどうかしら?」
建太郎「甲は権利主体とならないけど、当該不動産は、構成員全員の潜在的持分すら否定される共同所有、総有として構成員全員に帰属する。そして、組合同様に、登記を甲名義ですることはできないので、構成員全員か、乙名義ですることになる。ただ、甲の代表者である旨の肩書付きで乙名義の登記をすることは認められている」

質疑応答3
胡桃「では、甲の一億円の代金債務について、構成員が責任を負うのか?」
建太郎「甲が社団法人の場合、構成員は、原則として個人的責任を負わないな。権利能力なき社団の場合も、甲の債務は構成員全員に総有的に帰属するから、個人責任を負わない」

質疑応答4
胡桃「甲が組合の場合はどうかしら?」
建太郎「代金債務は、構成員全員に合有的に帰属する。ただ、各組合員は組合財産が不足した場合にのみ生じる二次的責任として、個人責任を負う」

質疑応答5
胡桃「甲が組合であった場合、組合員の個人的な債権者丁は、組合財産に対して強制執行することができるか」
建太郎「組合財産に対して強制執行することはできない。また、組合存立の基礎を危うくするので、民法681条に基づいて、組合員の取得する債権的な払い戻し請求権を差し押さえることもできない」
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posted by 判例六法ラノベ化プロジェクトチーム at 08:24| 司法試験入門問題

2019年03月04日

権利の主体 1−8 #司法試験 入門 択一式 #民法 オリジナル問題

次の記述のうち、正しいものはどれか。

1、法人の設立を認める方法には、許可主義、認可主義、準則主義、自由設立主義などがあるが、公益法人は、許可主義によって設立される。

2、公益社団法人において、理事と社員総会は必要的機関である。

3、同窓会、町内会なども、中間法人として設立登記をすれば、法人格を取得する。

4、公益社団法人の社員総会では、定款で、理事その他の役員に委任したものを除くほか、法人の運営に関するあらゆる事項を決定する権限を有する。

5、公益法人が収益を上げることは、必ずしも矛盾するものではなく、公益目的に反しない。


胡桃「これは簡単だわ」
建太郎「こんな話、今、出題されるの?」
胡桃「古い問題だけど、知っておいて損はないわ」
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posted by 判例六法ラノベ化プロジェクトチーム at 09:11| 司法試験入門問題

2019年03月05日

権利の主体 1−9 #司法試験 入門 択一式 #民法 オリジナル問題

次の記述のうち、正しいものはどれか。

1、法人は自然人と異なり、生命、肉体を有しないから、名誉権のような人格権は享受することができない。

2、特殊公益法人たる税理士会が政治団体に政治献金をすることは、目的の範囲内の行為であるが、構成員は、献金に係る会費の納入義務を負わない。

3、公益社団法人が公益目的事業の種類又は内容の変更をした場合は、行政庁の認定を得る必要があるが、裁判所の許可を受ける必要はない。

4、不当利得に関する法人の善意、悪意は、原則として、理事を基準とするが、被用者を基準として、法人の善意、悪意を決することもある。

5、社団法人の資産について、構成員が持分権を有することもある。


建太郎「むむっ。簡単そうに見えて、結構、ややこしいな」
胡桃「全部基本だわ」
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posted by 判例六法ラノベ化プロジェクトチーム at 08:38| 司法試験入門問題