【宅建士、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 民法条文 逐条解説 民法総則編 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))
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(冒頭部抜粋)
【宅建士、行政書士試験対応版】
ライトノベルで学ぶ 民法条文 逐条解説 民法総則編
大滝七夕
「それじゃあ、民法条文 逐条解説 民法総則編の勉強を始めるわよ」
桜咲胡桃の言葉に宅本建太郎は、六法書を開いた。
「なあ。宅建士試験のために、六法書まで読む必要ないだろ?」
「そんなことないわよ。宅建士試験の過去問は勉強したわよね?」
「もちろん」
「それなら、問題文を読んでいると、条文そのままの出題になっていたり、条文の一部を改変して問題文が作られていることが多いことに気づかないかしら?」
「確かに、そういう問題も多いな」
「だからこそ、条文は、一通り、目を通しておくべきなのよ」
「つまり、条文を頭に叩き込んでおけば、問題文を一読しただけで、おかしいと気づくということか?」
「そうよ。結局のところ、宅建士試験の合否を分けるのは、条文の知識の量なのよ。加えて、権利関係科目の場合は、主要な判例を覚えることね」
「今回は、条文をざっと確認すると同時に判例も読み込んでいくわけだな」
「一般的な宅建士試験用テキストのレベルを超える内容になるけど、司法書士試験へのステップアップを狙っているなら、ぜひとも押さえておきたい事柄ばかりよ」
「司法書士試験レベルの勉強までやる必要ないじゃん」
「でも、このレベルの勉強をすれば、宅建士試験レベルの民法はすらすら解けるようになるわよ。それに実務では、司法書士試験レベルの知識も求められるんだから、今のうちに、勉強した方がいいわよ」
第一編 総則
第一章 通則
(基本原則)
第一条 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。
(解釈の基準)
第二条 この法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等を旨として、解釈しなければならない。
「まず、民法の三つの指導原則って知っているかしら?」
「ええっと……。まず、どんな契約を結んでもいい。それに、個人の所有権は、絶対的なものだということと、損害賠償責任を負うのは故意や過失があった場合だけという話じゃなかった?」
「そうよ。
1、所有権絶対の原則
所有権は、絶対的な権利で、時効にかかることもないし、他の人に侵害されることもないという意味ね。
2、契約自由の原則
どんな契約を結ぼうとも、当事者の自由だということね。価値のない原野について、一億で売買契約を結んだって、いいわけよ。
3、過失責任の原則
そして、相手から、損害賠償責任を追及されるのは、故意や過失があった場合だけということね」
「OK」
「ただ、この三つの原則を突き詰めると不都合が生じるのは分かるかしら?」
「うん。要するにルールがないようなものだから、ずる賢い人が有利になるし、みんなのために協力してくれと頼まれても、個人の都合を優先して、無視していいことになる」
「そこで第一条が出てくるわけね」
「私人の権利でも制約を受けることがあるということだな。
1項で公共の福祉に反する内容や行為は効力が生じないことになるし、2項によって、信義誠実の原則が求められているし、3項で、権利の濫用が禁止されている」
「それから、二条の意味も分かるわね」
「うん。憲法にも同じような条文があったよな」
「あったわ。次の条文ね」
憲法
第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
○2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
○3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
○2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
「つまり、民法は憲法の精神に則って解釈されるべきだということを規定している条文なのよ」
※
第二章 人
第一節 権利能力
第三条 私権の享有は、出生に始まる。
2 外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。
「私権、つまり、権利能力は、自然人ならば誰しも有しているものだわ。権利能力って何かしら?」
「権利を得て、義務を負う能力のこと。例えば、土地建物を所有する権利は、成年被後見人や未成年者だろうとも、有している。憲法第十四条を受けて、宣明しているんだよな」
「ここで考えたいのは、権利能力の始期と終期よ。次の問題を考えてみてね」
1、胎児は母体に宿った時から、権利能力を有する。
2、胎児は、出生後、出生届が為されることによって、権利能力を取得する。
3、当事者の契約により、権利能力を制限することができる。
4、後見開始の審判を受けた者は、これによって、権利能力を喪失する。
「正しい文章はあるかしら?」
【宅建士、行政書士試験対応版】ライトノベルで学ぶ 民法条文 逐条解説 民法総則編 (楽々合格国家資格試験ノベルズ(WEB限定版))
●宅建士試験、行政書士試験の合否は条文と判例の知識の量で決まる。絶対に合格したければ、すべての条文と判例を頭に叩き込め!
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●ライトノベルで学ぶ 民法条文 逐条解説は、『会話文形式で、民法の第一条から第千四十四条まで、すらすら読めるテキスト』です。
難化する一方の宅建士試験、行政書士試験を攻略するためのポイントは、試験科目の条文と判例を徹底的に読み込むことです。
条文と判例の知識の量によって宅建士試験、行政書士試験の合否が左右されると言っても過言ではありません。
とは言え、判例六法等で、民法の第一条から読み込んでいくのは、きついものがあります。
このテキストは、会話文形式で、民法の第一条から第千四十四条まで学ぶことができます。条文を一通り読むと同時に、重要な判例知識を学ぶことができます。
入門書ではありません。宅建士試験、行政書士試験で問われる項目はすべて網羅しており、一部は、司法書士試験、司法試験レベルの内容も含んでいます。
民法は、条文と条文が有機的に絡み合っており、個々の条文の意味が理解できていないと、理解できません。このテキストでは、第一条から順にみていくと同時に、個々の条文がどのような関係でつながっているのかを詳細に解説しています。
学説の対立のある論点については、主要な学説に軽く触れています。宅建士試験では、学説まで知る必要はありませんが、行政書士試験、司法書士試験、司法試験等に挑戦する場合は必須の知識になります。
いずれ勉強しなければならないのなら、今のうちに、勉強しておきましょう。
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このテキストを一通り理解すれば、宅建士試験、行政書士試験に楽々合格できるのはもちろん、公務員試験等、民法が試験科目となっている他の試験にも、合格できるだけの実力が身につきます。
法学部で勉強している方が大学四年間で学ぶ民法のレベルを凌駕する内容となっています。このシリーズをマスターすれば、法学部出身者よりも民法に詳しくなります。
宅建士試験、行政書士試験のテキストを一通り終えているものの、民法に苦手意識がある方は、このテキストを一通り読みこんでください。民法が得意科目になること請け合いです。
このテキストは、宅建士試験レベルの民法を一通り勉強していることを前提に話が進みます。そのため、初心者がいきなりこのテキストを読んでも理解することは難しいです。
まずは、一般的な宅建士試験用のテキストで勉強してください。その後で、さらに実力を高めたい方が読むのに最適な内容となっています。(ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストシリーズがおススメ!)
高度な内容でありながら、会話文形式で書かれているため、小説を読む感覚で、すらすらと読み進めることができます。
一般的な民法の解説書や判例六法等を読んでいると眠くなって頭に入らないという悩みを抱えている方も多いと思います。
でも、小説ならば、眠くならずに、すらすら読めるのでは?
●ライトノベルで学ぶ 民法条文 逐条解説 あらすじ
ライトノベル小説で学ぶ宅建士試験基本テキストシリーズに引き続き、宅本建太郎&桜咲胡桃のコンビが登場。
建太郎は、司法書士の胡桃の指導を受けながら、ハイレベルの民法知識を身につけていく。
・主な登場人物
宅本建太郎
桜咲司法書士事務所補助者。宅建資格の勉強中。ひょんなことから伯父不動産王 宅本健一の莫大な遺産を相続することになる。『株式会社 宅本・オーガナイゼーション』の二代目会長兼社長に就任。
桜咲胡桃
宅建士。司法書士。桜咲司法書士事務所所長。宅本建太郎の上司にして恋人。元アイドルで可愛い顔立ちに、小柄ながらもB90 W60 H86と素晴らしいボディの持ち主。
●民法改正への対応について
このテキストはいわゆる債権法分野の改正には対応していません。
平成29年現在施行されている、現行民法の条文を基にした解説書となっています。
改正法は現行法の問題点や矛盾を正すために制定されるものです。ですから、現行法を理解することで、改正法もより深く理解できます。
まずは、現行法から勉強しましょう。
※民法改正対応版は別途公開する予定です。
●著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
大滝 七夕
新潟県村上市出身。『大滝七夕』は、ネット小説・著作限定のペンネームで本名や作家名ではない。
法学部在学中から資格試験の勉強を始め、宅建、行政書士、司法書士の資格試験に独学で一発合格。大学卒業後は、都内の行政書士事務所、法律事務所等に勤務する傍ら、法律雑誌の記事や小説を執筆。その後、某新人賞に応募して、作家デビュー。法律知識と実務経験をもとにしたリーガルサスペンス、ファンタジー、武侠小説などを執筆している。
行政書士として開業しており、十数年以上にわたり、建設業、宅建業の後継者問題、事業承継を専門的に手掛けている。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
判例六法ラノベ化プロジェクト
小説を読む感覚で、隙間時間にすらすらと読めて、なおかつ、『ハイレベルな』教材を開発しようと集まったベテランの実務家(弁護士、司法書士、行政書士、宅建士等)と資格スクール講師の集団。日々、試行錯誤しながら、新しい教材を開発中!